渦巻バネの半田付け要領一つの手レバーで2つの手孔を制御するために渦巻バネを使いますが、この渦巻バネの半田付け要領について説明します。下に説明のための模式図を示します。 ![]() パッキン押え板1とパッキン押え板2の間に渦巻バネを半田付けするわけです。 パッキン押え板は2枚とも、面取りした方を図の上の方にします。 パッキン押え板の穴埋め パッキン押え板の中心には4mmの穴が開いているはずですのでこれを半田で埋めておきます。 ステン用フラックスを穴の周りに塗って、平板などの上に置いて半田ごてを当てながら半田をどんどん入れていきます。 ほとんど平らになるまで半田を入れます。 渦巻バネのa部の半田付け 蚊取り線香状に平たく巻いたままではaをパッキン押え板2の中心に半田付けしようとしましてもバネの線に沿って半田が長く付いてしまいます。 このため、ラジペンなどでaをほんの少し下に折り曲げておき、パッキン押え板2の先ほど半田した穴に差し込んで半田付けします。 ポイントは、折り曲げたa部に前もって部分的に半田メッキをしておくことです。 先っちょだけを半田メッキし、フラックスを取り去っておきますと穴に差し込んで半田を溶かしてもバネ線に伝わって半田が上がってこないようにするわけです。 渦巻バネのb部の半田付け パッキン押え板1の下側にb部を半田付けするわけですが、このままではどうしようもありません。 このためパッキン押え板2を押さえておいて、b部を持ち上げ、渦巻バネを少し伸ばしてやります。 細い半田ごての先端が入る程度です。 そうして全部をひっくり返し、パッキン押え板1の下面を上に向け、bを半田付けします。 この場合は、バネ線に沿って少し半田が長く付いてもかまいません。 出来るだけパッキン押え板1とパッキン押え板2は平行になるように保持していてください。 渦巻バネの引き延ばし パッキン押え板1とパッキン押え板2の平行を出しながら、間隔が7mm程度になるよう手で引き延ばします。 伸ばしては手をはなし、伸ばしては手をはなしを繰り返しながら調整します。 これができれば完了です。 注意 一度でも伸ばしすぎると縮めるのに苦労します。 このあとパッキンレバーの半田付けやパッキンの貼り付けがありますが、パッキンはパッキン押え板2の下面に貼り付けますのでご承知おきください。 これは、圧縮時に、中心の1点でパッキンを押えるためです。 逆さになると縁で押えてしまいます。 渦巻バネの引き延ばしが完了しましたら、2枚のパッキン押え板を手で押してみてください。 理想はバネの線径1mmの隙間まで平行に押えられることですが、なかなか理想通りには行かないです。 しかし全面ではなくても、ある部分ならば1mmに出来るところがあれば結構です。 そのところに目印を付けておいて、パッキンレバーの半田付けの時、軸と反対側に位置するようにします。 |