手レバーとパッキンレバー手レバーというのは演奏時に手の指で操作するレバーのことです。パッキンレバーというのは、手レバーが押されたとき、手孔をふさぐためのパッキンを押すレバーです。 この2つのレバーは軸受け間に渡されている軸を介して連動します。 ![]() 長尺D管完成品 4本の軸があり、それぞれに手レバーとパッキンレバーが付いていることがご覧いただけると思います。 実はこの手レバーなどを最初真鍮板から切り出して作ってみたのですが、どうも仕上がりがよくありません。 銀色のメッキ調スプレーでその真鍮板を塗装してみましたが思わしくありませんでした。 それではというのでステンレス版から切り出して作ってみましたがまだ納得できる出来栄えにはなりませんでした。 これらはみな軸に半田付けしてありますので完成品から取り替えるのはさほど難しくありませんのでこのように取り替えてみたのです。 思案に暮れましたが、既存のスプーンの柄を使うことを思いつきました。 ![]() 100均で売っているものです。 このスプーンの柄を ![]() こんな具合に切って使うことにしたのです。 曲げ方はこんな具合です。 ![]() ところが曲げようとしましたらとても固いのです。 エイッと力を加えてみましたら、なんと!、バキッと折れてしまうではありませんか。 仕方なく、バーナーで赤熱してから徐冷し、焼きなましましたらなんとか曲げることができました。 しかし赤熱しましたので表面が酸化して色が変わってしまいました。 このスプーンの材料は何だかわかりませんが、色の変わった表面をペーパーで磨き、研磨剤で磨き上げましたら元通りの輝きを出すことができました。 錆にも強いです。ステンレスなみだと思います。 これを軸に半田付けしてみました。 一応納得のいく形になりこれで良しとしたのです。 半田付けにはステンレス用フラックスが効きました。 このフラックスは安いのにとても働き者で重宝しました。 寸法はメモも作りましたが、結局みな現物合わせといった方がよいと思います。 手レバーの長さは少しづつ変えてあります。 尺八を構えた時、指が本体に対して必ずしも直角にはなっていないからです。 たいていの場合、私は、指先が下の方に斜めになります。 そのため各指がどのあたりに来るか考えて手レバーの長さを決めました。 パッキンを抑える方の、パッキンレバーは少し背が高くなってしまったようです。 クラリネットなどでは極力高さを抑え、全体的に飛び出しを抑えられているように見えますが、まあ、そのあたりは問題視しないことにしました。 |