手孔の穴あけ手孔の内径は一つだけ内径10mmのものもありますが、ほとんどが20mmです。しかし本体は円筒形ですので、平面状のパッキンで塞ごうとするとうまく行きません。 そのため各手孔にはアルミのパイプをカットして接着し、パッキンと接する面を平面にしてあります。 下の写真のようになります。 パイプカッターでカットしている様子と接着した状態です。 ただしこの接着の写真は現物ではありません。 現物では塗装完了後に接着します。 接着に際しては、本体管とアルミリングが機械的に単にくっついていれば良いというわけではありません。 空気漏れがないよう接着剤を隙間にしっかり流し込む必要があります。 このため私は粘性の非常に少ない、さらさらしている瞬間接着剤を用いています。 同じ瞬間接着剤でも木材の目に浸み込まないように粘性の高いものもありますのでこのようなものは使いません。 ![]() ![]() アルミのパイプをカットしただけではパッキンの方は良いですが、本体に接着したとき内面が円筒に沿っていません。 カットしたアルミパイプを私はアルミリングと呼んでいますが、このアルミリングの片側に、ヤスリでRを付けておきます。 アルミリングを簡単な治具で固定し、ヤスリをかけているところです。 ![]() ここで使っているアルミリングは肉厚が1mmです。 そのため本体に開ける手孔用の孔は直径で2mm大きい穴を開けておく必要があります。 内径20mmの手孔の場合には22mm、10mmのときは12mmです。 22mmのキリは十分注意しませんと振られてしまって危険ですし、正しいから円になりません。 しっかり締め付けて固定するために、本体筒の中にほぼ内径に等しい木の棒を入れています。 ![]() 軸受け用の穴あけ手レバーの操作によって手孔用パッキンの開閉を操作しますが、そのためには軸と軸受けが必要です。軸受けを取り付ける穴を本体に開けます。 その位置は手孔のセンターから本体の管の表面に沿って20mm、又は30mmの位置で、手孔センターから20mmのところにします。 手レバー側は、本体の管の表面に沿って20mm、又は30mmの位置で、手レバーセンターから20mmのところにします。 M5のトラスビスで取り付けますので、穴径は5mmです。 図で示すのは難しいですが、下図に模式図を示します。 その下の写真は軸受けや軸など取り付けた完成状態です。 ![]() ![]() また目次のページから完成品も参考にしてください。 軸の位置は特に決められた法則はありません。 他の楽器、フルートやクラリネットなど完成されたものは、もっと近い位置に設けられているようですが、私の場合は工作がしやすいことも考えて少し遠くなっています。 親指かけ用の穴あけ親指かけの位置は人それぞれになると思います。このあたりに手レバーがくるなと思われるところに紙テープなどでマーキングし、実際に持ってみて親指かけの位置を決定します。 これもM5で取り付けますので5mmの穴になります。 糸面取り歌口を除く全ての穴に糸面取りをします。22mmの穴はサンドペーパーか目の細かいヤスリを使いましたが、他の穴は太めの金属用キリを手持ちで少し回して取りました。 内面側は切りくずなどが付いていなければ特に面取りする必要はないと思います。 |