手の位置についての考察この尺八を左手と右手で持った時の力関係を模式的に下図に示します。![]() G点は重心でWという力がかかっています。 左手は上の方を持ちます。 いま、右手をA点で持った場合と、B点で持った場合を比較します。 A点の場合大きな力が必要ですが、B点の場合は比較的小さな力ですみます。 要するに右手はできるだけ下げて重心に近いところを持つ方が無理な力を必要としないわけです。 右手レバー位置の制限 上述のように右手はなるべく下げたいわけですが、そんなには下げられないという制限があります。 それは手孔があるからです。 操作のための手レバーと、操作されるパッキン位置が複雑に絡み合うことを避けたいため、右手薬指の手レバー位置は、第4孔より上でなくてはならないという制限が出てくるわけです。 接するほどのところではなく、多少、4孔と手レバーは離したいです。 見た目からの安心感も必要です。 手孔径を20、手レバーの径を20とし、間隔を60開けるとしますと、4孔の中心から手レバーの中心まで80ということになります。これは右手薬指の手レバーです。 すなわち第4孔の位置は510ですから第1レバーの位置は430となります。 次に薬指と人差し指の間距離を自分の手で自然体として計ってみますと大体50mmくらいに思えました。 そのため、右手人差し指の手レバー位置は先の薬指レバーから50mm上げた位置にしました。 よって、第2レバーの位置は380となります。 左手のレバー位置 左手はさほど力もかりませんし、どこでもよいわけですが、顎と右手の間になくてはなりません。 見た目と、持った時のバランスが不自然にならないことなどから左手操作レバーの位置を決めました。 左手薬指は、右手人差し指から150mm上がった位置とし、左手人差し指は更に50mm上がった位置にしました。 従いまして、第3レバーの位置は230、第4レバーの位置は180となります。 |