ツ、ハのメリも出来るようにしました。">
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長尺D管の操作方法

操作方法

孔間隔と人間の指間隔

通常の尺八より1オクターブ低い音のする長尺D管です。
おおざっぱに言って、波長が2倍になりますので手孔の間隔もほぼ2倍になってしまいます。
実際、第3手孔と第4手孔の間隔は133mmとなります。
人間の手の場合、左手の薬指と人差し指の間隔はせいぜい100mmです。
第1手孔と第2手孔間隔は97mmですので届くことはできるかもしれませんが、非常に操作しづらいでしょう。

手孔の直径と人間の指

この長尺管は通常の尺八に約2倍と申し上げましたが、長さだけでなくすべての点で約2倍になっています。
管の内径は通常の尺八では20mm程度ですか、この長尺管では44mmになっています。
手孔の直径は通常の尺八では10mm程度ですが、20mmになっています。

人間の指で押さえられる限界はほぼ15mm程度だと思われます。
中には太い指の方もおられるかもしれませんが私の場合そんな程度です。

操作方法

そのような理由のため人間の手で直接手孔を操作することは無理です。
世の中にはいろいろの楽器があり、レバーで操作するものがあります。
クラリネットやフルートがそのようになっています。

手レバーを押しますと、軸の回転を通じて手孔の上に設けたパッキングが手孔を閉じる方式です。
こうすることによっていくらでも長くすることができますし、手孔の直径も制限されなくなります。

5孔の廃止

通常の尺八の場合、後ろに第5孔があります。
この孔の役割は高い音を出すためにあります。

今回作成している長尺D管は低音域をカバーすることを目的としていますので、5孔をどうしようか迷いましたが、結局廃止することにしました。
実は研究段階で5孔も作りこんでみたのですが、5孔はほとんどというより全く使わなかったのです。
そのため簡素化という点も考慮し5孔は設けないことにしたのです。

その結果音域は、筒音である乙ロから甲ロを経て甲ハまでとなります。
頑張って鋭く吹き込めば大甲ロも出すことができますがこれも使うことはないようです。
5孔を廃止しても低音域のカバーとして合奏するには全く問題ありません。

このため手で操作するレバーは4本だけになりました。


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