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芸術的で革新的な新しい尺八
伝統を打ち破る尺八の価値は何で決まるのでしょうか。竹の模様、色、古さ、音色など色々でしょうが、旧来の尺八には無かった芸術性を取り入れた新しい尺八を紹介します。 尺八の価値は伝統的な形のみが高い芸術性を持っているとは限りません。尺八としての根幹の伝統は維持しながら、芸術性を取り入れたのです。 ![]() ラッパ状の新しい尺八新しい尺八に豊かな行動性をもたせることを目的として、菅尻の部分を写真でご覧いただくようにラッパ状にしました。しかしラッパ部の内部は単なるラッパ形状ではありません。 内部を単純にラッパ状にしますと開口端効果に周波数特性が発生してしまい、甲音にした場合に1オクターブの音程が取れなくなってしまいます。 この問題を解決するため苦心しましたが、図のようにラッパ部の内部に段を設けることで解決しました。 図中の曲線は開口端効果を説明するためのものです。 新しい尺八に豊かな行動性をもたせることを目的として、芸術的に外観をラッパ状にしながら、甲音を完全にするために技術的な工夫をしたのです。 ![]() 若い輝きを持つ新しい尺八にすることを目的として、見掛け上3分割の尺八としました。 この帯に輝きを持つ材料を使いますと、尺八全体が若々しく輝いて見えます。 管頭の形状は通常、節を利用して顎当たりを作っていますが、私には滑らかさに欠けているように思われ、下から頭部に行くにつれて徐々に太くなるよう逆円錐形が接する形状にしました。 材料は木です。自作の木工旋盤で削りだしました。 絵付き尺八芸術性の向上を図るための一つとして、尺八の表面に絵を描いてみました。形は旧来の竹を模した木製です。 節や根の部分もしっかり模しています。根は一つづつ穴まであけてあります。 黒一色の漆仕上げ調とし、ここに金銀の絵を入れたものです。 写真など「絵付き尺八」をご覧ください。 |